小さなころに味わった噂の傷がトラウマに

ネガティブで暗い話になりますが、私は小さなころから“人の噂の対象”にされてきました。「あの子は××だから一緒に遊ぶの、やめたほうがいいよ」、「あの人って××らしいよ、ヤバいんじゃないの」といった具合で、それは20才になって社会人2年目に突入するころまでつづきました。噂に押しつぶされそうになって、本来の自分らしさが失われていく閉塞感は、経験した人でなければ理解できないと思います。

そんなコトもあって、私はネット上にある口コミも、ほとんど信用していません。根拠のないデマのようなものや、明らかに嘘だとわかるような口コミが大多数だからです。いい噂も悪い噂も、「自分で実際に確かめてみる、試してみてから決める」というのが、大人になってからの自分の信条になりました。そんな私に、試練がやってきました。勤めていた会社の上司とのイザコザが原因でストレスが溜まり、帯状疱疹を発症させてしまったのです。

しばらくは辛抱して勤務していましたが、脱毛がひどくなって人前に出られなくなり、もはやごまかすことができないほどの薄毛になってしまいました。上司には散々嫌味を言われましたが、粘って1ヵ月の休職願いを受理してもらい、脱毛回復と帯状疱疹の完治に専念することにしました。ふと気がつくと、私はパソコンの前に座り、女性用ウィッグの口コミサイトに夢中になっていました。

口コミにも、真偽を見抜くポイントがある

噂や口コミは信用しないと自分に誓っていたのに、ウィッグに何の知識も伝手もない私には、ネット上にある口コミを頼って最良のウィッグを見つけるしかないのだということに気づきました。しかし噂の本質をトコトン味わって、その選別方法を身につけてきた私には、それが役にも立ちました。口コミにもいろいろな種類があります。ベタ褒めして商品販売に結びつけるもの、根拠のない非難が目的の悪質なもの、目立ちたい一心で無理やり書いているものなど。

果ては、スポンサーからお金をもらって書いているブログ系の口コミや最初から誘導目的のアフィリなども常識になりました。そのようなものには共通点があります。「詳しくない」、「深みがない」、「実感がともなわない」、「伝えようとする情熱がない」などです。また「一方的で客観性がないもの」も、気をつける必要があります。私は頼るものは口コミと割り切りつつも、そのような選別基準で、ときには多くの口コミを無視し切り捨ててきました。

みなさんが何かのせいで私のように「ウィッグが必要になったとき」は、まず一般のファッションウィッグでなく医療用ウィッグを選択してください。そして電話でトコトン問い合わせして、担当者の“ウィッグに寄せる情熱や知識の深さ”を探ってください。問い合わせは、こちらの疑問を聞くだけではなく、メーカーや販売店を試す手段でもあります。私はすでに「本物の、人のために一生懸命のウィッグメーカー」を見つけました。試着・購入もしました。これ以上のコメントは広告になってしまうので控えます。しかし医療用のほうがはるかに機能的で衛生的であるのは確かです。